AGA治療と女性パートナーの妊娠!胎児への影響は?

投稿日2019年5月30日 投稿先 円形脱毛症

AGA治療薬、特にフィナステリドやデュタステリドを服用している男性のパートナーが妊娠した場合、お腹の赤ちゃんへの影響を心配されるのは当然のことです。これらの薬剤が胎児にどのような影響を与える可能性があるのか、正しい知識を持っておくことが重要です。フィナステリドとデュタステリドは、男性胎児の外性器(陰茎、陰嚢など)が正常に発達するために必要なDHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑制する作用があります。そのため、妊娠中の女性がこれらの薬剤を服用したり、破損した錠剤に触れて皮膚から成分を吸収したりすると、男性胎児の生殖器に奇形(尿道下裂など)が生じるリスクがあることが知られています。これが、妊娠中または妊娠の可能性がある女性へのこれらの薬剤の投与が禁忌とされている理由です。では、男性が服用している場合、精液を通じてパートナーの体内に薬剤が移行し、胎児に影響を与える可能性はあるのでしょうか。結論から言うと、精液中に移行するフィナステリドやデュタステリドの量はごく微量であり、それによって胎児に重大な影響を及ぼす可能性は非常に低いと考えられています。多くの臨床研究や専門家の見解では、男性がこれらの薬剤を通常量服用している場合、精液を介した胎児へのリスクは無視できるレベルであるとされています。しかし、100%安全であると断言できるわけではなく、理論上のリスクはゼロではありません。そのため、万全を期すという意味で、パートナーが妊娠している、あるいは妊娠の可能性がある期間は、コンドームを使用するなどの対策を講じることを推奨する医師もいます。また、妊活中からこれらの薬剤の服用を一時的に休止するという選択肢も、胎児への影響を完全に排除したいと考える場合には考慮されます。最も重要なのは、このような懸念がある場合には、必ず医師に相談することです。医師は、最新の医学的知見に基づいて、個々の状況に応じた適切なアドバイスをしてくれます。自己判断で不安を抱え込まず、専門家とよく話し合い、安心して妊娠・出産を迎えられるように準備しましょう。