ミノタブの作用機序!発毛を促すメカニズムを解説

投稿日2019年9月27日 投稿先 男性化粧品

ミノタブ(ミノキシジル内服薬)が発毛を促進するメカニズムは、完全には解明されていない部分もありますが、主に以下の2つの作用が重要であると考えられています。第一に、「血管拡張作用による血行促進」です。ミノキシジルは、もともと血管拡張薬として開発された経緯があり、血管の平滑筋に作用して血管を拡張させる働きがあります。ミノタブを服用すると、全身の血管が拡張し、それに伴い頭皮の毛細血管も拡張します。これにより、頭皮への血流量が増加し、毛根にある毛母細胞や毛乳頭細胞に、髪の成長に必要な栄養素や酸素がより効率的に供給されるようになります。栄養状態が改善された毛母細胞は活発に分裂・増殖し、新しい髪の毛の成長を促進すると考えられています。第二に、「毛母細胞の直接的な活性化」です。ミノキシジルは、毛母細胞自体に直接働きかけ、その増殖を促したり、アポトーシス(細胞の自然死)を抑制したりする作用があると考えられています。また、毛乳頭細胞から放出される「血管内皮細胞増殖因子(VEGF)」や「インスリン様成長因子1(IGF-1)」といった、毛髪の成長に重要な役割を果たす成長因子の産生を促進する可能性も示唆されています。これらの成長因子は、毛母細胞の増殖や分化を促し、毛髪の成長期(アナゲン期)を延長させる効果があるため、結果として太く長い健康な髪が育ちやすくなります。さらに、ミノキシジルには、カリウムチャネルを開口させる作用があり、これが毛母細胞の活性化に関与しているのではないかという説もあります。これらの作用が複合的に働くことで、ミノタブは休止期にある毛包を成長期へと移行させ、既存の細く短い毛髪を太く長く成長させ、全体的な毛髪の密度を高める効果が期待できるのです。ただし、これらの作用は全身に及ぶため、頭皮以外の体毛も濃くなる「多毛症」といった副作用が現れることもあります。